りこぴた読書感想文と日記

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山口路子(著)「AUDREY オ-ドリー・ヘップバーンの言葉」大和文庫,大和書房,2016. AUDREY オードリー・ヘップバーンの言葉を読んで

 今でも新鮮で美しく有名でチャーミングな大女優・オードリーの印象的な写真が表紙を飾っており、思わず手に取りました。読むことで美しくなる、という本のあおりにも惹かれました。もともとオードリーは何となく好きでしたが、映画や書籍を読んだことはほとんどなかったので、これを機に読んでみようと思いました。

 オードリーの言葉を集めて、読めばオードリーの一生、考え、大切にしていたことや行いがわかるという本です。オードリーは幼いころに父親と別れ、戦争を経験し、家庭を切望していました。足るを知り、謙虚で、周囲の人たちを好ましい空気で包み、美しいものを愛し、慈愛に満ちたまなざしであらゆる物事、人々を眺めるのです。美、大切にしていた愛について、仕事、人生が書いてあり、使命と思った慈善事業の活動について多くを割いています。

 印象に残った点は、とくに愛をとても大切に生きたところです。そして、慈善事業(ユニセフ)の「特別親善大使」としての活動に尽力したところです。オードリーは幼いころユニセフに食料や医療援助を受けていました。私は「戦争学はあるのに平和学がないなんて、おかしな話です。」という言葉に感銘を受けました。

 オードリーは父親の愛に飢えており、生涯愛をあきらめず、家庭を大切に生きた女性です。周りの人間への愛をとても大事にしていました。素晴らしいと思います。私も愛をあきらめず家庭を大切に、周りの人間への愛を大事に生きたいを思ったりしますが、思うだけならまだしも実行はなかなか難しいところもあり、オードリーをとても尊敬します。オードリーのようにたっぷりと慈愛を含んだまなざしを持って行動することはとても尊いです。

 オードリーはユニセフの「特別親善大使」の活動に没頭して尽力しましたが、私はそういう点でも尊敬しています。私はたまに「国境なき医師団」「日本赤十字社」に募金をするのですが、とても自分で外国や被災地に行って活動するのは難しく、募金をするのが精いっぱいと感じるので、オードリーは本当にすごいと思います。素晴らしく強い女性です。

 オードリーの「戦争学はあるのに平和学がないなんて、おかしな話です。」という言葉を読んで、私ははっとしました。まったくその通りなのです。平和学がないのです。世界では無残な戦争や内戦が行われており、平和には程遠い地域も多く、心が痛みます。私は心が痛むだけですが、当事者は文字通り死の恐怖におびえて暮らしています。平和が切望されます。平和について考えを深め、維持するやり方、平和の科学というものがあるならそれの追求、平和の維持が切望されます。私は平和学という言葉を考えたこともありませんでした。愚かなことです。愕然としました。世界は平和であるべきです。

 ニュースで戦争や内戦などのことをやるたびに、平和は暴力には勝てないのだろうか?と思わされます。国連が機能していないのです。どうにかしないといけないのはわかっているのですが、どうしたらよいのか。世界中の人びとがそう思っていると思います。戦争という暴力に打ち勝つために、平和学という学問が、脆弱かもしれませんが必要だと思います。勝ちに行く平和が必要です。

 私にできることは戦争と平和を学ぶことと伝えることです。あと募金です。政治のことをよく勉強して、選挙で投票してその後も見ていくことです。そして歴史も勉強しないといけません。人間の歴史は戦争の歴史です。がんばります。